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【ChatGPTで認知行動療法を受ける方法】おすすめプロンプトと実行の流れをわかりやすく解説

認知行動療法とは、自分の考え方や行動パターンを変えることで、心の悩みや苦しみを軽減する心理療法です。ChatGPTは、人工知能が自然な会話を生成する技術で、認知行動療法への活用も期待されています。

この記事では、ChatGPTを認知行動療法に使うためのおすすめのプロンプトを紹介します。

目次

認知行動療法とは?

認知行動療法(CBT)は、人々が抱える心の悩みや問題を解決するための手法のひとつです。名前は難しそうですが、簡単にいうと「考え方」と「行動」の関係を見直して、よりよい気持ちや生活を手に入れるためのトレーニングです。

なぜ考え方(認知)へのアプローチが大切か?

人間の脳は、原始時代から危険を避けるために「不安」などネガティブなことを感じやすくできています。

そのため、現代では「自分はダメだ」とか「みんなに嫌われてるかも」というネガティブな考えが頭を支配してしまうことがあります。そして、気持ちや行動に大きな影響を与えてしまいます。「自動思考」といって、「テストの点数が悪い=自分の存在価値はないように感じる」というように、事実と解釈を自動的に紐付けて思考してしまっていることを、認知行動療法では、より生きやすく捉え直せるように疑問を投げかけます。

認知行動療法の効果

認知行動療法(CBT)は、短期間での効果が期待される治療法として知られています。特に、うつ症状や不安障害など、さまざまな心の問題に対して有効とされています。一般的には、セラピストとのセッションを経て、技法や考え方を身につけていきます。

ChatGPTでも認知行動療法はできるのか?

ChatGPTはもっともらしい文章を生成し返答するAIです。心理療法の専門家ではありません。

しかしながら、認知行動療法の考え方に基づいて「問いを投げかける」と言うことはできます。セルフケアの一環として、認知行動療法に近しい思考の訓練をすることはできます。

認知行動療法をChatGPTで受ける方法

ChatGPTを使うには公式サイトかMicrosoft Edgeのブラウザにあるbing AIを使います

【1】認知行動療法を依頼する

まずはじめに以下の文章をChatGPTに送付します。そうすると、認知行動療法について解説した上で、自分の悩みを問いかけてくれます。

あなたは公認心理師です。カウンセラーとして私に認知行動療法を提供してください。その際に、事実と解釈(思考、感情)を切り分けて考えて、自動思考を修正できるような問いかけをしてください。

ChatGPTの回答

了解しました。まず、認知行動療法(CBT)の簡単な説明から始めます。CBTは、不適切な思考や信念を特定し、それらをより健全で現実的なものに置き換えることを目的とした治療法です。このプロセスを通じて、感情や行動にもポジティブな変化をもたらすことを目指します。

では、具体的なシチュエーションや悩みを共有していただけますか?それに基づいて、事実と解釈を切り分け、自動思考の修正をサポートする問いかけを行います。​

  1. シチュエーションの共有: 「今日、友人が私のメッセージに返信してくれなかった。」
  2. 自動思考の特定: 「友人は私を避けているのかもしれない。」
  3. 問いかけ: 「その結論に至った根拠は何ですか? 他に考えられる理由はありませんか?」
  4. 感情の特定: 「寂しさや不安を感じる。」
  5. 代替の思考の提案: 「友人は忙しかったのかもしれない。また、後で返信が来ることもある。」

このような流れで、あなたの悩みや状況に基づいて問いかけを行いますので、シチュエーションや自動思考を共有してください。

【2】ChatGPTに自分の問題や悩みを書く

認知行動療法の依頼ができたら、次はChatGPTに悩みを話します。

職場の人間関係がうまくいかなくて、落ち込んで元気が出ません。悲しいです。

ChatGPTの回答

申し訳ございません、そう感じるのはとても辛いでしょう。人間関係の悩みは心を大きく揺さぶるものですね。CBTの枠組みを使って、一緒にその思考や感情を探ることから始めてみましょう。

  1. シチュエーションの詳細: 職場のどのような状況や具体的な出来事が、この感じ方や思考を引き起こしていますか?
  2. 自動思考の特定: そのシチュエーションを思い返すと、どのような自動的な思考や解釈が浮かび上がりますか?(例:「私は受け入れられていないのかもしれない」「私の存在は不要なのかも」)
  3. 問いかけ: その解釈や思考に至った具体的な根拠やエビデンスは何ですか? 他に考えられる解釈や状況の見方はありませんか?
  4. 感情の特定: その自動思考を持ったとき、具体的にどのような感情が湧き上がりますか?(例:悲しみ、怒り、恐れ)
  5. 代替の思考の提案: そのシチュエーションを別の角度から見ると、どのような考え方ができますか?(例:「今は理解しあえていないけど、コミュニケーションを取ることで改善できるかもしれない」)

この流れで、具体的なシチュエーションや感じた自動思考を共有していただけると、更に詳しくサポートできるかと思います。

【3】ChatGPTからの問いかけに回答していく

あとはChatGPTからの質問に回答していくことで、認知行動療法を受けることができます。

ChatGPTで認知行動療法を受ける上での注意点

ChatGPTで認知行動療法(CBT)のようなアプローチを試みる際の注意点は以下の通りです。

ChatGPTは非医学的ツールである

ChatGPTは医療や心理療法の専門サービスではありません。臨床的な評価や専門的な治療を提供することはできず、真の認知行動療法のセッションの代わりにはならない点に注意が必要です。

人間の感情の深層を理解できるわけではない

AIは言葉を解析して応答しますが、非言語的な要因や感情の深層を理解する能力はありません。人との対話の中でのニュアンスや深い感情の理解を期待することはできません。場合によっては、トンチンカンな回答をすることもあります。

個人が特定できる情報を記載しすぎない

ChatGPTに入力する内容は、機密情報や個人が特定できる情報を含めないようにしましょう。

持続的なサポートは期待できない

AIは短期的な質問や会話に応答することや、24時間対応で繰り返し何度も対応することは得意ですが、長期的に1人の患者をケアしたり、フォローアップを提供することは難しいです。

認知行動療法を生成AIでより身近に

認知行動療法は科学的に効果が認められている一方で、日本では実践できる専門家が少ないと言う課題があります。生成AIによってより身近に認知行動療法を体感できる人が増え、専門家へのアクセスも増えていくことを願っています。

なお、ChatGPTなどAIを使ったメンタルヘルスケアには記事でも紹介した注意点がありますので、使う際には十分に注意してご活用ください。

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この記事を書いた人

株式会社パパゲーノ代表取締役CEO / 「生きててよかった」と誰もが実感できる社会を目指して、東京で生成AIを活用した就労継続支援B型事業所を運営しながら、音声支援記録アプリ「AI支援さん」を開発。精神障害をお持ちの方と絵本、音楽、絵画作品などを共同創造するアートプロジェクト「100 Papageno Story」を運営。

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